準備の3フェーズ
撮影前準備は、時間軸で次の3つに分けて考えると漏れがなくなります。
- 2週間前まで: 企画・予算・人
- 1週間前まで: 配置・機材・段取り
- 前日〜当日朝: 最終確認
フェーズ1: 2週間前まで(企画・予算・人)
企画・コンセプト
- 撮影の目的・最終アウトプットの用途を全員で言語化したか
- ターゲット視聴者・読者は明確か
- 参考になるリファレンス画像・動画を3点以上集めたか
- 「絶対に外せないショット」を3〜5枚に絞ったか
- クライアントから書面・メールで企画 OK を取ったか
予算・契約
- 撮影料・出演料・スタッフ費・機材費・ロケ費の総額を出したか
- クライアントと見積り合意を取ったか(口頭ではなく書面)
- キャンセル時のポリシーを共有したか
- 追加撮影・リテイクの条件を明文化したか
人のアサイン
- カメラマン・照明・音声・スタイリスト・ヘアメイク・アシスタント、必要な役割を洗い出したか
- 全員のスケジュールを抑えたか(仮押さえではなく確定)
- 連絡用のグループチャットを作ったか
- 緊急連絡先リスト(怪我・機材トラブル用)を用意したか
ロケーション
- 撮影場所を確定し、許可を取ったか
- 下見に行ったか。電源・トイレ・搬入経路・駐車場を確認したか
- 当日の天気予報をチェックする日程を決めたか(屋外なら必須)
- 雨天時の代替案を用意したか
フェーズ2: 1週間前まで(配置・機材・段取り)
配置の確定
- 各ショットの被写体・カメラ・照明の位置を図 or 3Dで決めたか
- その配置をクライアント・スタッフ全員に共有したか
- 動線(被写体やスタッフがどう動くか)に矛盾はないか
- 1ショットあたりの想定撮影時間を計算したか
※ 配置の決め方は撮影配置の決め方を参照。3Dで配置を可視化するならShot Plannerが使えます。
機材リスト
- カメラボディ(メイン + 予備)
- レンズ(焦点距離が当日のショットをカバーしているか)
- 三脚・スタンド・ジンバル
- 照明本体・スタンド・ソフトボックス・レフ板
- マイク・録音機材・モニター
- 記録メディア(容量は撮影時間 × 2 を最低ライン)
- バッテリー(カメラ・照明ともに予備含め2倍持つ)
- ケーブル類(電源・HDMI・USB)
- テープ・養生・クランプ・サンドバッグ
- 機材の電源タップ・延長コード
タイムテーブル
- 搬入時間・撤収時間を含めて分単位で組んだか
- 各ショットの撮影予定時刻を明記したか
- 休憩・食事時間を組み込んだか(4時間ごとに30分以上)
- セットチェンジ・着替えの所要時間を見積もったか
- 遅延した場合に削れるショットを事前に決めたか(優先順位)
スタッフ共有
- 絵コンテ or ショットリストを全員に配布したか
- 集合時刻・場所・服装を明記したか
- 食事・飲み物の手配を確認したか
フェーズ3: 前日〜当日朝(最終確認)
前日
- 機材の動作確認(バッテリー充電・記録メディアフォーマット)
- 天気予報の最終確認
- クライアント・出演者への前日リマインド連絡
- 持ち物の最終チェック(リスト消し込み)
- 当日のタイムテーブルを再共有
当日朝
- 機材積み込み(リスト見ながら2回チェック)
- 移動時間に余裕を持つ(渋滞・電車遅延を想定)
- 現地到着後、電源・ロケーションの状態を再確認
- テスト撮影で露出・ピント・音をチェック
- 本番前に全員で「今日のゴール」を5分で再確認
よくある失敗 TOP5
- 記録メディアの容量不足: 4K動画は想像以上に容量を食う。撮影時間 × 2 を最低ラインに。
- バッテリー不足: 寒い屋外では消耗が早い。予備は「足りる量の2倍」が安全。
- クライアントとのイメージ齟齬: 「思ってたのと違う」は事前合意がない時の典型症状。配置とリファレンスを事前共有しておく。
- タイムテーブルの楽観見積もり: セットチェンジは思ったより時間がかかる。各タスクに20%バッファを。
- 機材の動作未確認: 現場で初めて電源を入れたらバッテリーが死んでた、は実話。前日に必ず動作確認。
テンプレを Shot Planner で使う
配置・カメラ位置・照明は Shot Planner で3Dで設計し、URL共有で関係者に渡せます。当日の現場で「画のイメージが揃っていない」を撲滅できる。
まとめ
- 準備は「2週間前 → 1週間前 → 前日・当日」の3フェーズで考える
- 機材・人・時間の3つのリストは必ず書面化する
- クライアントとの合意は口頭ではなくテキストか図で残す
- 配置・タイムテーブルの事前共有が、現場のバタつきを9割減らす