Shot Planner
← ブログ一覧へ
← ブログ一覧

商品撮影(物撮り)の基本ライティング

EC・ブランドサイト・SNS、商品撮影が必要な現場は増え続けています。物撮りの完成度はほぼライティングで決まるといっても過言ではありません。本記事では、ジャンルを問わず通用する「3灯ライティング」を軸に、被写体別のアレンジまで整理します。

3灯ライティングの基本構成

物撮りの基本は キーライト・フィルライト・バックライト(リムライト) の3灯構成です。被写体に応じて減灯はあっても、考え方の基準として覚えておくと判断が早くなります。

  • キー(主光源): 被写体の上側 45度・斜め前から。形状を浮かび上がらせる主役。
  • フィル(補助光): キーの反対側からキーより 1〜2段弱く。影を残しつつ潰さない。
  • バック(リム): 被写体の後方上から。輪郭を背景から分離する。

被写体別: ライティングのアレンジ

マット素材(衣類・紙製品・木製品)

柔らかいディフューズ光が基本。大きめのソフトボックスをキーに使い、フィルはレフ板で十分です。

  • キー: 60×90cm 以上のソフトボックス、被写体から 60〜80cm。
  • フィル: 反対側に白レフを 40〜50cm の距離で立てる。

光沢素材(金属・陶器・革)

反射そのものをデザインするライティングが必要です。「光源そのものの形が被写体に映り込む」と理解しておきましょう。

  • 大型のディフューズパネル(バタフライシルク等)を被写体の真上から被せる。
  • 左右に黒ケント紙を立て、エッジに「黒い線」を作って立体感を出す(ネガティブフィル)。

透過素材(ガラス・ボトル・液体)

背後から光を当てる「ライトテーブル」方式が基本。被写体の輪郭を黒く出すには、背景白パネルに光を当て、被写体には直接光が当たらないようにします。

  • 背景: 半透明アクリル板の後ろに照明を置き、内側から発光させる。
  • 被写体: 直接光は当てない。左右の黒ケントで輪郭を引き締める。
Tips
"反射の向き"を頭の中で組むのは難しい

光沢素材の物撮りは、光源の角度・大きさ・距離が映り込みの形を変えます。Shot Planner なら被写体・光源・カメラを3D配置して、TOP/SIDEから角度関係を視覚的に確認できます。アシスタントへの指示書としても使えます。

物撮りセットを3Dで組む →

背景の分離: バックライトの効かせ方

背景と被写体の色が近い時、輪郭が溶けて見えます。バックライトを 1灯入れるだけで「立体感」が一気に出ます。

  • 被写体の真後ろ・上から 60度の角度で当てるとリムライト効果。
  • 背景紙そのものに光を当てる場合は、被写体から 1.5m 以上離した方が階調が綺麗に出る。

機材が少ない時の優先順位

ライト1灯しかない、という現場でも、以下の順で工夫すれば品質は確保できます。

  1. 1灯 + 大きめソフトボックスでキーを作る
  2. 反対側に白レフを立てる(フィル代わり)
  3. 背景に距離を取って分離する(背景までの距離 = 簡易バックライト)
  4. カメラ位置を 主光源と直交する方向 から構える

ここまでで「商業利用に耐える物撮り」のラインに乗ります。あとは被写体の形に合わせて角度を詰めるだけです。

本番前に配置を固める

物撮りは1テイクの調整が長く、ライトの位置を 5cm ずらすだけで仕上がりが変わります。配置を当日に決めると、何時間あっても足りません。Shot Planner で被写体・カメラ・3灯の関係を事前に組んでおき、現場では「再現と微調整」だけにすれば、撮影スピードと再現性が両立します。

物撮りの設計を、
3Dで先に終わらせる。

Shot Planner で3灯の配置を試して、現場には完成済みの設計図を持ち込みましょう。

配置を確認する →
Related
ポートレート撮影の照明セットアップ5選 インタビュー撮影の2カメ配置のコツ